交流分析*時間の構造化
時間の構造化は、問題に苦しみ、身動きが取れない方の行動変容を促す手法です。
事例 職場の人間関係に溶け込めない マミさん
マミさんは、新しい職場の人間関係に馴染めず、仕事を続けるかどうかを悩んでいます。
マミさんは化粧品の営業の仕事をしていて、今の支店を立て直すために異動を命じられました。今の職場は、人間関係が悪いと、上司から聞いていました。実際に異動してわかったことは、社員同士が互いの足の引っ張り合いをしていて、新しいメンバーはすぐに辞めてしまう状況で、かなり深刻な問題を抱えていることがわかりました。
やり取り
私「これから問題に取り組むために、時間の構造化を考えていきます。
私たち人間は、①物理的・身体的にはそこにいても、他者との関わりを持たない「引きこもり」②自己紹介や挨拶など、社交的なやり取りを行う「儀式」③軽い表面的な会話を交わす「暇つぶし」④目標達成に向けてどう動くかを話し合う「活動」⑤相手を思い通りに操作しようとする、不快感を生じさせる対話「ゲーム」⑥お互いの存在や価値観を承認し合う対話「親密さ」という6つの対話を用いて他者と関わっています。」
マミさん「そうなんですね。」
私「ここでマミさんににお聴きしたいのですが、
この6つの対話にそれぞれどれくらいの時間を費やしていますか?パーセンテージで良いので、表してください。」
マミさん「そうですね。私が一番用いている対話は、⑤ゲームですね。60%。その次が、怒って①引きこもり20%。その次が、業務的な②儀式10%でしょうか?あと、1対1で話ができる時には③暇つぶしの会話ができることもあります。10%くらいですかね…。」
私「では、マミさんの理想のパーセンテージを、円グラフで書いてみましょう。」
マミさん「④活動50%⑥親密さ30%②儀式10%③暇つぶし10%ですかね…。」
私「それでは、
来週からこのパーセンテージで動くために、マミさんにできることはなんでしょうか?5つくらい考えてみましょう。」
マミさん「はい…。①黙って怒っている引きこもりの時間を、活動の時間に変える。自分から売上について語りかける…。②ゲームの時間を減らすために、相手を変えようとしない…。③飲みに誘ってみんなと親密な時間を作れるように動く。…3つしか浮かびません。」
私「3つで良いですよ♪それでは、その3つを意識して、来週1週間過ごしてみましょう♪」
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